大谷由里子『はじめて講師を頼まれたら読む本』

去年のふりかえりで記述を忘れていたのですが、2018年は年間で85回登壇しました。

単著を出しているわけではなく、メディアに出ているわけでもない私に、こうして沢山の講演セミナーのオファーをいただけることは、本当に有難いことです。

独立して10年になりました。講師業を生業にしたのは、新卒で企業研修会社の営業職からキャリアをスタートしたことが大きいです。25年前に外部講師の方々と仕事したことで、講師業で生計を立てるイメージをもっていました。

企業研修の事業で起業し、2010年のイクメン・ブーム以降に子育て講座が激増しました。2011年と2012年は150回くらい登壇しました。土日はほとんど家におらず、出張も多くて「わが家のファザーリングはできているの?!」と妻から嗜められたこともありました。

子育て講座の依頼が沢山くるのは有難かったのですが、自治体主催の市民講座は講師料の単価が低く(通常2,3万円)、量をこなしても収入は大して増えません。いくら働いても社員を養うだけの売上を確保することができませんでした。

悩んだ末に「私は子育て講座をもっとやりたい」と会社の社員・パートナーに懇願し、謝罪して一人企業にさせてもらった経緯もありました。

そんな過去を振り返りつつ、数年前に読んだ大谷由里子さん『はじめて講師を頼まれたら読む本』の改訂版が出ていたので再読しました。

数年前に大谷さんの本を読んだとき、セミナー講師と講演講師の違いの解説になるほど!と思いました。

講師は大きく三種類に分かれます。それは、セミナー講師、コンサルタント講師、講演講師です。(中略)

セミナー講師は、特定の時期だけ呼ばれたり、あるいは一回限りということが多いのが通常です。(中略)

コンサルタント講師はクライアントの会社などに入り込んで、何ヶ月、何年という時間をかけてかかわるケースも出てきます。

講演講師の場合は、知識やアドバイスのほかに「感動」を求められます。知識やアドバイスができなくても感動させることができると、その講師の評価は高くなります。(中略)

講師の需要や値段は、「どれだけ分かりやすく知識を教えてくれるか」「どれだけの結果を出してくれるか」「どれだけの感動を提供できるか」で決まります。

大谷さんの本に触発されて、講演で呼ばれる講師になることを目指しました。

以前の私は、研修会社が用意したプログラムや他の講師が作ったコンテンツで行うケースが多く、「セミナー講師」の範疇にいました。

去年ようやく、「研修講師業」から「講演業」に移行したと実感しました。講演のテーマはもっぱら働き方改革とワークライフバランスです。

人は、講師の話の中でも「離陸の瞬間」に興味を持ちます。「この人も自分と同じ人間なのに、どこが違うんだろう? 自分は何をすれば、この人のように飛べるんだろう?」 そのヒントを得られると、聞く姿勢が前向きになります。

できるだけたくさんの、「気づいた瞬間」や「すぐにできそうなこと」を盛り込んでほしいのです。そういう味のある講演は人気があります。

ヒントを参考にして、味のある講演をしたいものです。

又、セミナー講師だった昔、営業に励んでいました。「新入社員研修からプレゼンテーション、メンタルヘルスなど何でもできます」をウリにしていました。

でも、いまは営業をしていません。大谷さんの本の記述に影響を受けたところがあります。

自分で自分を売り込もうとしても、いつまでも大きな結果にはつながりません。「仕事ください」とばかり言われても、相手も困るでしょう。また、自分で自分を売っていては、自分に値段をつけにくいものです。

「何でもします」「いくらでもいいです」をいつまでも続けていてたのでは、絶対に講師として上のランクにはなれません。講師としてステップアップしたいのなら、自分以外の誰かに営業してもらうことが大切です。

自分で自分を売るのは意外と難しいです。いま私宛の依頼のほとんどはリピートか紹介です。

他の誰かに積極的に営業してもらっているわけでもなく、ファザーリング・ジャパン経由の依頼と講演紹介会社からのオファーが全体の1割から2割程度です。

講演した先からリピートで呼んでいただけるためにも、もっと腕を磨かねばと思うところです。

大谷さんの本で、次の記述も面白かったです。

講演料をあげるタイミングもあります。三万円でスタートし、めちゃくちゃ仕事が入って「こんなに忙しいなら、仕事が半分になってもいい」と思ったら、五万円にするタイミングです。五万円にして、またまた仕事が入って、また「こんなに忙しいなら、仕事が半分になってもいい」と思ったら10万円にするタイミングです。わたしはこのタイミングで15万円、20万円と講演料が上がったのですが、単価を上げても意外と仕事は減らないものです。

「こんなに忙しいなら、仕事が半分になってもいい」という仕事量の目安は、年間200本の依頼があるかどうかです。

年間200本の領域に達するまで、もうちょっと頑張ります。

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