ハンナ お前の愛の灯火はまだ 燃えているかい

ハンナ・アーレントを読み始めています。

著作を買い求めるために書店にいくと、ちくま新書から新刊の解説書が出ていました。

ひとまず、こちらを読んでから難解と言われる『全体主義の起源』に向かうことにしよう。中公新書『ハンナ・アーレント』は昨年読みました。

ハンナ・アーレントを読もうと思いたったのは、彼女が批判した全体主義について大学院の授業で言及があり、私のアンテナに引っかかった為。

私が21世紀社会デザイン研究科に通学するきっかけになった亀井善太郎先生の講義、「民が担う政策提言のための基礎」の授業です。

授業では「コモン」と「パブリック」について亀井先生から解説があり、ずっとモヤモヤしていた事柄が晴れた気がしました。

具体的には、コモン(仲間内)の居心地の良さから抜けてパブリック(みんな)に開くことの必要性と難しさ。去年の3月まで市役所で市民協働の仕事をしていた際、この課題に常に悩まされ、向き合い続けていたと言ってもいい。

市役所の仕事を終えた今も、PTAの活動でコモンとパブリックの相克で悩む場面があります。本部役員あるいは保護者同士のコモンで交わされたやりとりを、保護者全体というパブリックで展開する際にスムーズに進まないことがある。コモンの論理をパブリックに持ち込むときに、場外乱闘戦を仕掛けるようなバツの悪さを感じます。

コモンからパブリックへ。どうすれば移行できるのか答えをまだ持ってないですが、せめて全体主義に陥らぬよう、ハンナ・アーレントを読み直したいと思った次第です。

ちなみに、先生が最初「アンナ・ハーレント」と言いまつがいをされました。甲斐バンドの曲フレーズが頭に思い浮かびました。

 ハンナ お前の愛の灯はまだ 燃えているかい

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