大学院一年次生対象就職ガイダンス

大学のキャリアカウンセラーもしています。今年で七年目、これまで千人以上の学生と就職相談をしました。

今回が初の試みで、大学院生向けの就職ガイダンスを行いました。

自主参加のプログラムなので人数が集まるか心配でしたが、健康診断で大学院生が来校する日に合わせて実施したおかげで、十名以上の参加がありました。よかった。

ガイダンス中の写真は撮っていないのですが、スライドの一部をせっかくなのでご紹介。

クイズ・質問形式で進めました。
まず最初に、就職を考えている院生が一番気になっている問いから始めました。

「文系院生の就職は難しいと思いますか?」

一般的に、文系院生の就職は厳しいと言われています。しかし、私が企業の採用担当だったときの記憶と、大学で院生の就職カウンセリングをしたときの実感でいえば、必ずしも不利なことばかりではありません。有利な面もあります。

それは、二年分大人であること。

同じく就職活動をしている三年生と比べると、院生は受け答えがしっかりしています。話す内容に浮ついたところがなく、学部生と並んで面接すれば院生の方が大人びた印象があり、頼り甲斐があると感じられます。

一方、就活するうえで院生が不利になるのは、時間的な制約があること。研究との両立がより重要で、修論提出が近づくと就活どころではなくなります。秋までに、なんとか決着させたいところです。

就活を初めて行う院生が半数以上でしたので、就職活動の進め方もレクチャーしました。自己分析、企業・業界研究、OBOG訪問、SPI(WEBテスト)、ES、応募、面接といった一連の作業・プロセスを経て、内定へと至ります。

自己分析と業界研究を行い、志望企業が固まったらOBOG訪問が有効です。ここでも院生に有利な状況が発生します。それは、院生には同級生のOBOGが大勢いること。

4年で卒業し就職した同級生から、会社の評判や実際の働き方など、生の声を沢山聞きましょう。リアルな内情が聞けるOBOG(同級生)が多い点で、院生は学部生に比べて俄然有利です。

続いて、就活の作業・プロセスの中で、「内定に向けて一番の決め手になるのは何でしょう?」と問いかけました。

正解は「面接」。企業が内定を出すか出さないかは、面接で9割決まります。(縁故採用は例外)

ESとWEBテストは面接にたどり着くためのステップであり、自己分析は面接でアピールするため、企業研究は志望動機を語るための仕込みです。

つまり、面接でしっかりアピールできることが重要であり、学部生より二年分大人で、面接の受け答えがしっかりできる院生にアドバンテージが生まれるわけです。

それでは、面接で何をアピールすればよいのか。究極的に、面接官が見ているポイントはただ一つ。「うちの会社でやっていけるかどうか」です。

さらにかみくだくと、「募集職種の適性があるか」「上司・先輩・取引先と良好な人間関係を構築できるか」の二点を確認すべく、面接で様々な質問をします。

すなわち、面接の極意を一言でいえば、「アイキューとあいきょう」(・・スベりました)

面接で話すこと、ESで書くことを考える際に、アピールすべき内容にズレがないようにしましょう。

つまり、「自分が伝えたいこと」を盛り込むのではなく、相手が求めていることに応じて、自分の中にある引き出しから選んで「伝わるように伝える」が重要なポイントです。

そして、院生の就活で最も肝になるのは、面接で次の質問がきたときに、プラス思考で答えられることです。

「なぜ、大学院に進学したのですか?」
「そこで何を得ましたか?」

この問いの答は一律ではないので、「キャリアセンターのカウンセリングでご相談ください」と伝えました。この誘導がガンダンスの目的であり、私の役目を無事に果たしました。

おまけで、いまだ懲りずに「逃げ恥」の話題をしました。主人公の森山みくりさんも大学院卒なのですね。

森山みくりさんのキャリアを紹介します。

大学院卒業時の就職は失敗しましたが、当初想定していなかった家事代行&契約結婚のキャリアを経て、商店街でイベント運営に関わった実績をもとに就職活動を再開。原作マンガの最終回で見事、正社員の再就職!

プランドハプンスタンスのお手本のようなストーリーです。

もう一つおまけで、M1就活生にエールを贈りました。

就活がつらいものだと言われる理由は、ふたつあるように思う。ひとつはもちろん、試験に落ち続けること。単純に、誰かから拒絶される体験を繰り返すというのは、つらい。

そしてもうひとつは、そんなにたいしたものではない自分を、たいしたもののように話し続けなくてはならないことだ。

引用元:朝井リュウ『何者』

院生へ最後メッセージ。

長い仕事人生、二年間の寄り道なんて振り返れば一瞬の出来事です。年齢のことなんかで臆せず、全力でぶつかれば道は通じます。「求めよさらば与えられん、叩けよさらば開かれん」(下記画像は聖心女子大Facebookページより転載)

ちなみに、私の勤める大学は、今週月曜に入学式がありました。新一年生が学部卒業を迎える四年後は、東京オリンピックが終わり、景気後退が本格的に始まる予感がします。

就職できるかどうかは、本人の能力以上に景気の影響が大きいです。2021年卒の就職は、氷河期が再来するかもしれません。

過去の延長線上に君たちの未来はない。

過去の常識にとらわれないこと。常識に囚われた親や大人からのアドバイスには、ひらりとスルーする術を身につけたい。

学生時代のうちに、新しい未来のキャリアを創るための準備、土台づくり、ネットワーク形成に取り掛かっておくことを勧めたいです。

 

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