平山亮『迫りくる「息子介護」の時代』

親を介護する男性28人をインタビューした記録。読みやすい文章の新書です。

日曜に国際ジェンダー学会があり、公開シンポジウムの案内に「平山亮『介護する息子たち』の問題提起を受けて」の一文がありました。

Kindle Limitedで検索すると本書が出てきたため、迷わず購入。学会に向かう電車内で、予習として読み始めました。

介護をされているご本人の話しから、妻との関係や、兄弟姉妹の関わり、職場や友人の反応など様々な切り口で分析がなされます。息子介護特有の悩みや課題が、注意深く断定をさけながらも、あぶりだされる内容でした。

私自身は介護従事者ではありませんが、介護の実態以外にも、なるほど!と学ぶことが多い本でした。

ところで、実は、この本には裏テーマがある。それは、男ゴコロの心理学である。特に、人間関係をめぐる「男って、こういうところあるよね」の分析だ。

息子介護についてのこの本を読みながら、あなたは、ここに書かれていることが、介護以外のことにも当てはまることに気づくはずだ。そう、この本にちりばめられているのは、あなたが男として他人と関わるとき、あるいは、男たちに対してあなたが関わるとき、なんとなく感じている「あるある」なのである。

上の「はじめに」に引用した文章どおり、男ってそういうところがある!と思いながら読み進めました。

上野千鶴子先生の解説も秀逸で、アンダーライン引きまくりでした。一部だけ引用。

平山さんは息子介護者ひとりひとりに向き合う。まわりの誰も理解も共感もしてくれないだろうと孤立感を抱いている彼らに、ていねいに聞き取りをする。それができたのは平山さんが彼らと同棲で同世代、そして本人のことばによれば「男らしさ」に違和感を抱いている男性だからだろう。
(中略)

ケアという「女のしごと」をしているレアな男たち・・の実証研究から浮かび上がってくるのは、平山さんが「はじめに」でいうとおり、「男ゴコロの心理学」というもうひとつの「男性学」なのだ。

そして、予習を済ませたうえで、シンポジウムの会場に着き、報告を聞くと、引き合いに出されたのは同じ著者の別な本でした。読む本を私が間違えたのでした。

こちらも今後読むことにします。


本のレビューとは別ですが・・

「息子介護」にご関心のある方は、パパ友が開設したWEBサイトも要チェックで。
https://kaigokei.com

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介護系ムスコ

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