上智大でゲスト講義「ファザーリングが社会を変える!」

jouchi

聖心女子大学でいつもお世話になっている大槻奈己先生が、上智大で担当されている「ジェンダー社会学」に、年一度ゲスト講義で呼んでいただいています。今回は「ファザーリングが社会を変える!」と題し、父親育児・ワークライフバランス・少子化対策を論じました。

上智の学生はさすがにインテリジェンスが高く、社会の最新動向の解説で食いつきがよかった。ただし、親父ギャグは滑り気味。私のレベルが高度すぎたのかもしれません。

一年生から四年生まで、約100名が聴講してくれました。講義後のリアクションペーパーで「ブログ掲載OK」のサインをくれた学生の感想を列挙します。


    • 自分の父親のことを考えながら受講したら、なぜか90分のなかで2回も泣いてしまいました。
    • 私は、結婚、家庭に明るい印象を持っていなかった。今回の講演は、それまで持っていた印象とは180度異なる家庭がある。そして、父親の在り方で明るくできることを教わった。
    • 女性自身も「男は一家の大黒柱信仰」を捨てなければいけないなと思い、今まで男性ばかりに期待していた自分が恥ずかしくなりました。
    • 本日の講義を拝聴して、私の中で「結婚願望」が強まりました。
    • なんとなく、中学→高校→大学、と人生を歩んできましたが、就職などのキャリア関係を考える機会は豊富にあるものの、結婚・育児について自分のこととして考えたことは皆無であったと思います。その良いきっかけになりました。
    • 親や、身近な大人が楽しそうに生きていてポジティブなロールモデルであることは本当に重要だなあ。
    • 「父親の育児」は家庭内だけの問題ではなく、社会や国の在り方に関係することを学びました。
    • 今まで「イクメン」は母親の負担を減らすものだとばかり思っていたが、「子ども」「母親」そして「父親」自身に大きな利益があることに驚いた。父親は育児をすることで大きな幸福感を得られるのだ。
    • 「イクメン」。この言葉のイメージが今日の授業で変化した。
    • イクメンの素晴らしさを全身に浴びた授業であった。
    • 性別役割分業という旧来の悪習打破を通じて「男も子育てに参加できる」という考えに社会が変わればと思う。
    • イクメンではない夫を持ってしまった私の母。仕事と両立しながら私を育ててくれた母に感謝したい。
    • 今回の授業をうけて、自分の育児に対するイメージや考え方が変わった。男性の育児について考えていこう。
    • 父親がもっと育児に携わりやすい社会になれば、子ども一人ひとりがまっすぐ、心優しい子に育ち、その結果として明るく強い未来がつくられるのだと感じました。
    • 私も将来は結婚して、明るい家庭を築いていきたいので、ぜひこれからもイクメンを死語にするまで広めてください。
    • ”ファザーリング”という言葉を初めて知ったが、友人たちも育児に関して積極的な意見を多く聞いていたので、「育児したくても出来ない」という状況がつづいていることに驚いた。
    • 育児を主体的に楽しめるようなパパが増えれば、家族の個人化が進んでいるという中で、新しい家族の絆の形が生まれるように感じた。
    • 男性主体となっていた世の中を女性のみの力で変えるのは困難である。まず男性が育児に関わっていこうとする意識、育休を取る男性に周囲が理解を示すこと。そして育児と仕事を両立する夫婦を周りが支えていかなくては、日本の家族社会の未来はないのだから。
    • 女性のワークライフバランスに焦点を当てた話は頻繁に耳にするが、「パパのあり方」を考えたのは初めてだった。
    • 父として恥じない人になるために、自分に自信をもち、恥のない人生をおくっていけないのだと思った。
    • 妻となる人は共働きで自立している人を選ばないといけないのかなとも考えてしまう。独身で一生住むのは難しいですね。
    • ファザーリングの活動によって、男女ともに固定観念が変わっていき、家庭を築くことをもっと前向きに捉えられる社会になったらいいなと思います。
    • NPOや政府主導のイクメン活動やイクボスの事例が数多く出てきて、実際にそのような気運が高まっているのを感じられた。
    • 政府はイクメン推進事業で具体的に何をしているか、企業側は何をしているのか、大企業のみならず中小企業に向けたイクメン取り組みはあるのか。これを学んでいきたいと思う。
    • 長時間労働が育児についての大きな障害になっているとおっしゃっていたが、共働きでないと生活が保てないと言われる世の中で、労働を短くすることでもっと生活が苦しくなってしまうのではないだろうか。
    • 父親学校というものがあることを初めて知り、もっと早く知りたかったと思いました。そうしたら私の家庭も良い方向に向かったと思います。
    • 自分がもし、この先結婚して父親になるという日が来たときには、積極的に参加したいと思うし、また「父親学校」も行ってみたいと感じました。
    • 今回の講義を聞かせていただいて、「イクメン」になろうとする男性が増えていること、また私たちの住む社会が「イクメン」を育てる環境が出来ていて、本当に素敵だなと思った。
    • “いいパパじゃなくて、笑っているパパになろう”という言葉にすごく共感できました。
    • 「笑っている父親になろう」って良い言葉ですね。でも父親だけじゃなくて、人間誰しもそうあるべきなのかなと思いました。
    • 「良いパパ」「良いママ」という言葉は漠然としていて、且つ大きなプレッシャーがあります。「笑顔のパパママ」という言葉はより具体的であり、目標として掲げやすいと感じました。
    • イクメンや主夫が今後も増えていってほしいと思いました。
    • イクメンが少子化対策になるという発想は一度もしたことがなかった。
    • 「男性の稼ぎ手モデル」からも自由な、多様な家族形態を認めることが、本当に少子高齢化を解決するための道だと思う。
    • やっぱり、家事や子育てをしてくれる男性は、してくれない男性に比べ100倍カッコイイと思った。
    • 見やすい資料などを活用してくれて、非常に楽しい講義だった。
    • 井岡さんの映像に感動した。最後の映像も感動しました。
    • 最後のプレゼンテーションで、とくに父親と子どもの写真が多かったところに、東さんの望む「ファザーリング」が当たり前の社会を垣間見ることができた。
    • 最後のあづまさんの人生のプレゼンテーションがとても素敵な内容だと感じました。自分のために生きていた頃は生きることがつらかったのに、人のために生きる人生は楽しい。そう思える心が素敵だと思います。
    • 三平の説明のとき、ガッツポーズしたのは僕です(笑)
    • お父さんだけではなく、私も太陽のような人間になりたいと思いました。
    • 「自分が太陽になって輝く」という言葉にすごく感銘を受けました。

講義の内容が気になる、という方は添付PDFが配布したレジュメをご参照。
上智大「ジェンダー社会学」2015(あづま)

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