週刊東洋経済「人が集まる街 逃げる街」に逗子市が登場。最新刊『フェアトレードタウン』にも逗子の事例紹介あり。

週刊東洋経済の最新号で、逗子の分析が掲載されています。

高級住宅地と海水浴場の変遷から逗子の現状を考察する、興味深いレポートでした。

寄稿者の主張は、最後のパラグラフに集約されています。

かつて海水浴客があふれた逗子市は、このままでは空き家と老人ばかりの街になる。既存住民の住環境を重視するか、若者を呼ぶ新たな方向性を打ち出すか。その分岐点に逗子は立たされている。

分岐点に逗子は立たされている。

おっしゃるとおり!と思いました。

但し、私(逗子歴10年/市職員4年)からみて見解が異なる点はあります。

空き家や高齢化など逗子市の抱える問題を、披露山と逗子ハイランドで代表して語るのは無理がある。近年、逗子は子育て世代の流入が増加しており、「高級住宅地」のイメージではなくなりつつあります。

それは、逗子が「高級住宅地のブランディング」を維持できていない指摘の反証になるのかもしれませんが。

海水浴場の客離れについても、2013年の条例改正による影響は甚大でした。しかし、ファミリービーチを謳い、客層を変えた形で回復傾向にあります。もちろん、逗子海水浴場の来場者数は、かつての活況には遠く及びませんが。

いずれにせよ、この分岐点で方策を講じないと、空き家と老人ばかりの街になり、沈みゆく街になることは想像に難くない。

書店で、フェアトレードタウンに関する最新刊を見つけました。こちらにも逗子が登場していました。

逗子市の章を、磯野昌子さん(逗子フェアトレードタウンの会事務局長、横浜市立大学非常勤講師)が執筆されています。逗子市のフェアトレードの取り組みについて、力のこもった文章で解説されていました。

「若者を呼ぶ新たな方向を打ち出すべし!」とする週刊東洋経済の論考に倣えば、逗子はフェアトレードで若者に向けた働きかけを行っています。

具体的には、「フェアトレード・ユース・プログラム」と名付けた高校生・大学生対象の教育事業を昨年度から行なっており、市内外の学生が活発な活動を展開しています。以下、前掲書より引用。

現在の最大の課題は、フェアトレートダウンには認定されたものの、市民の認知度やフェアトレードへの理解がいまだ十分とは言えないことです。2016年度から市との協働事業として「フェアトレード啓発事業:を実施していますが、その中で最も力を入れているのが「フェアトレード・ユース・プログラム(FTYP)」と名付けた、高校生と大学生を対象とする教育プログラムです。

神奈川県の中でも高齢化率の高い逗子で、今後のまちづくりの主体となる若者に、フェアトレードの視点から地域活動を行なって欲しいという目標のもと、約半年間のアクション・ラーニング・プログラムを実施しています。

参加者の募集は市の広報誌やラジオ、市内各高校への案内配布、知人への口コミなどを通じて行い、初年度は10名の応募がありました。うち9名が高校生で、大学生は1名でした。逗子には大学がないことが、若者に市民活動に参加してもらう上で大きなネックとなっていますが、一方で、近年では高校の教科書にフェアトレードが取り上げられていることなどから、高校生の間での認知度が上がっています。2017年度は18名の参加者のうち、14名が高校生でした。

下記画像は逗子市HPより転載。

磯野さんの論文を読み進めると、私の名前が出てきました。

現在の逗子市市民協働コーディネーターである東浩司さんが「逗子の名物は市民活動だ」と話しているように、今日の逗子では、環境や子育てのグループなど、豊かなまちづくりを目指す様々な市民活動が活発です。私たちのフェアトレードタウン運動もそうした市民活動の一つです。

私が市民協働コーディネーターに着任した当時、「’市民活動’を逗子の名物にしたい」とよく話していたことを思い出しました。

そして今、逗子市市民協働コーディネーターの任期があと数日で終わろうとするなかで、「私は一体どんな成果を残せたのだろう?」と自問自答します。

私が着任した四年間で100回以上、市民講座や職員研修の講師、まちづくりトークの司会やワークショップのファシリテーターを務めました。それぞれの満足度は高かったと思います。

でも、「そこから生まれた事業は具体的にありますか?」と問われると、やりっぱなし感がどこかあり、具体的な成果は乏しいのが正直なところです。

市内で活動する団体といくつも関わり、後方支援しました。そして、フェアトレードタウン宣言など成功事例がいくつか出来ました。しかし、それらはあくまで団体の功績であり、私の手柄といえる実績ではない。

この1年はとくに、成功事例をつくることを目標に「みんなの食堂」を始めたりしましたが、もっと色んなことがやれたのではないか?と反省があります。

一方で、協働の限界を痛感する場面に何度か遭遇し、私の力不足もあって突破できず。これが精一杯だったかなと思うところもあり。

話しはそれますが、

逗子の街は今週末に市議会議員選挙を迎え、候補者の方々が街頭演説を展開して賑やかです。それぞれの候補者が逗子のことを考え、まちに尽くさんとする姿が伝わってきます。

こんな風に、毎日毎週、駅前で市民活動が盛んに宣伝される状態になり、それを目当てに人が集まる街になったならば、胸をはって「逗子の名物は’市民活動’」と言えるのだろうな。

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