人材開発特論の講義で「研修転移(Transfer of Training)」のレポートをしました。

立教大学で中原淳先生の講義「人材開発特論1」を受講しています。上の写真、一番左の大著『人材開発研究大全』を教材にして授業が行われています。

本書に収められた33章から受講生が取り上げたい章をピックし、当番の日に要点をまとめたレポートを提出。授業は該当章のワンテーマで、中原先生の講義とディスカッションがあります。

受講生は留学生が多く、ディスカッションを通じて日本文化との違いを知ることができるなど、興味が尽きない授業です。

今回は、私のレポート当番でした。私が取り上げたのは、第13章「研修転移」。

新卒入社の研修会社でキャリアをスタートし、人材育成の仕事に長年関わっている私にとって「研修で学んだ内容をいかに現場で実践してもらうか」のテーマは究極の課題と言えました。

・・ちなみに、これまで「職業:研修講師、本業:パパ」と名乗っていましたが、現在は「職業:学生」になって方向性を見直している最中です。

又、中原先生ほか著者の新刊が6月21日に発売されて、「研修転移」はタイミングのよいトピックでもありました。

人事部の研修担当者、研修会社の社員など企業の人材開発に関わる方には必読書です。本書の概要は、NAKAHRA-LABのエントリーに詳しく解説されています。

新刊「研修開発入門-研修転移の理論と実践」のお知らせ! あなたの研修は「研修室で学んで終わり」になっていませんか?現場で「実践」されていますか?

私が発表した要点です。(『人材開発研究大全』第13章のまとめ)

研修転移の研究は「研修評価研究」から始まっており、カークパトリックの「4レベル評価モデル」が主要なキーワードになっている。
(以下、画像は私の提出したレポートより転載)

企業の研修は「反応(=アンケート満足度で測定可)」「学習(=研修後のテストで測定可)」ではなく、「成果(=売上・利益への貢献)」が問われる。

そこで、成果につながる「行動(=職場での実践)」が重要であり、研修で行動変化を起こすためには研修ニーズの把握や適切な研修デザイン、受講者本人および上司への働きかけが必要となる。

とりわけ、「転移マトリクス」で表されるように、研修の前後で上司を巻き込むことが鍵になる。

レポートの最後に、ディスカッションポイントとして「研修が役に立つようにするには何を、どうすればよいのか?」と投げかけました。

その問いに応えていただける形で「お地蔵さんワーク」を授業の中で体験しました。二人ペアになって相手の話しを聴かない練習です。

最初ぎこちない感じでしたが、ふりかえりをした後、このワークを改良する方法を考えました。そして、研修を現場につなげるには、より具体的でリアリティのある設定で行うことが大事と学びました。

お地蔵さんワークについては、7月5日の中原先生ブログに詳しく解説されています。

コーチングの「お地蔵さんワーク」を「現場で活かされる」ものにする「ひと工夫」とは何か?:あなたの研修は「転移」していますか?

授業のおわりに「何か質問ありますか?」とあったので、転移マトリクスに関連して、ややトンチンカンな質問をしました。

Q.父親向けの子育て講座をしています。妻を上司と捉えると、やはり講座の前後に妻(上司)を巻き込むことは重要でしょうか?

先生は苦笑いでしたが、「やる気の湧いた夫に対し、妻がくさす一言を口にしないことは大事だと思うよ」と回答ありました。

パパ講座は、受講者本人だけではなく、妻に対する仕掛けが重要!と再認識しました。

ところで、私はいま立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科に在籍しており、中原先生の授業は他研究科にお邪魔している形です。私の中では一番面白い授業で、知的刺激が溢れ、来るたびに「立教に来てよかった」と感じています。
・・もちろん、21世紀の授業も刺激が大いにありますので。

21世紀での修士論文は「ファザーリング・ジャパンの研究」をすることにしました。ただ、この授業を受けるなかで、私が本当にやりたい研究テーマは「父親の経験学習」にあると考え始めました。つまり、「父親が育児するなかで経験学習をしているか。父親は育児で自己成長を果たしているのか」

父親育児の経験学習テーマは、修論を済ませた次のステップで深めようかと考え中です。

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