中原淳『職場学習論 仕事の学びを科学する』

立教大学大学院で、中原淳先生の講義を履修しています。

授業が木曜にあります。木曜は他の用事と被っていた日が続き、授業に出席できない回が多いのが口惜しい思いです。久しぶりに本日出席です。

中原先生の講義は知的刺激に溢れ、最新情報の共有あり、人材開発の関係者にとって垂涎の時間。

先生のファシリテートでディスカッションがエキサイティングに交わされ、先生からの問いかけで自分の中にあるものが引き出される感覚あります。

立教に越境して良かった。

中原先生の単著でも予習すべく『職場学習論』を行きの電車で読みました。偶々、授業のなかで先生から本書の言及があり、鞄から取り出しました。

「『職場学習論』は結構売れました」と先生自身が言っていましたが、大学院レベルの内容ながら文章が分かりやすく、企業現場の実感として腑に落ちることばかりでした。

「はじめに」で、次のメッセージで志が掲げられています。
理論の整理と調査研究の分析を材料に、職場学習の世界へ旅を誘います。

職場において、人は、様々な人々から、様々な支援を受けて成長し一人前になる。この事に異論を差し挟む人は少ない。

しかし、問いをより一歩具体的に進め、「人は、どういった支援を受けて成長するのか」、はたまた、「どういう特徴を持った職場であったら、人々は助け合い、かかわりあいを持とうとするのか」ということになると、わたしたちは、この問題に関して知っていることは、あまり多くないことに気づかされる。

本書で筆者が探求したいことは、まさに、これである。

職場においては、他者の存在が学習をもたらし、
他者の支援には「業務支援」「内省支援」「精神支援」の三つがある。

私がとくに面白いと思ったのは、次の記述でした。

本章の重回帰分析では、こうした他者からの支援がどの程度能力向上に結びつくかどうかを検討した。上司に関しては、次のアイロニカルで興味深い結果が導き出された。

1)上司からの「業務支援」は量としては多いものの、能力向上には結び付いていないこと
2)上司があまり行っていない「精神支援」は、能力向上に結びついていること

上司が常日頃行なっている支援と能力向上にはズレがある。

自分自身のマネジメントを想起して耳の痛い思いがしました。精神的支援に欠けていたな。

本日の授業のテーマは「経験学習」でした。用語としては知っていたものの深くは理解しておらず、先生の解説を聞けば聞くほど興味深い内容でした。

私の修論で取り組むテーマは「父親の育児」。研究を深めるにあたって「経験学習」の理論モデルを当てはめると面白くなりそうです。

修論提出は来年なのですが、修論に収めなくてもよいので、経験学習モデルをもとに論文を書き始めようと思いました。

ちなみに、授業は中原先生編著の『人材開発研究大全』を使って進行しています。

人材開発研究大全

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