上野千鶴子先生が指南する論文の書き方講座。大学院で修士論文に取り組もうとする私に刺さる文章がゾクゾクと続きました。
以下、魅力的だった文章を引用します。
学問をする人を学者とか研究科と呼びますが、研究と教育、というふたつの現場があります。教育もまたわたしの現場のひとつでした。(P9)
そこで重視して来たのは、「情報生産者になる」ということです。高等教育以上の段階では、もはや勉強(しいてつとめる)ではなく、学問(まなんで問う)ことが必要です。つまり正解のある問いではなく、答えのない問いを立て、みずからその問いに答えなければなりません。それが研究(問いをきわめる)というものです。(P9)
世の中にはたくさんの情報が流通しており、たくさんの情報消費者がいます。(中略)情報も料理も、消費者より生産者の方がえらい!とわたしは断言します。(P10)
何よりも情報生産者になることは、情報消費者になることよりも、何倍も楽しいし、やりがいも手応えもあります。いちど味わったらやみつきになる・・・それが研究という極道です。(P11)
以上、「はじめに」からだけで引用があふれるほどに。
この調子で続けると新書ボリュームになりそうなので、この辺りで終了します。
本書で次のように指摘されていました。
引用は本文中でここぞ、というところで一回だけ、使いましょう。(P272)
大学院に在籍する間、繰り返し読んで座右の書にします。
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