ライフシフトの刺激的な講義を、タイムマネジメント講座の前日に受けて戸惑う私

立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科「ソーシャルオープンゼミ2107第9回 リンダ・グラットンの『ライフシフト』を巡る対話」を受講しました。

こちらのゼミに何回か出ていますが、かつてない来場者数。「ライフシフト」のキーワードに引き寄せられたのでしょう。熱気がありました。

講座の冒頭から、大熊玄先生の「WORK SHIFT は違和感がある!」とトークが炸裂。つづいて、梅澤龍夫先生が「人生100年時代の通過儀礼」について語りがありました。

過去何度か、ワークシフトとライフシフトを扱ったビジネスセミナーに参加したことがありました。勉強会を主催したこともあります。でも、今回の講座はこれまで考えたこともない切り口があり、刺激的でした。

哲学者である大熊先生の違和感を端的にいえば「この作者と読者は、自分の人生のことしか考えていない」。宮岡常一さんの言葉を引用され、「法隆寺の宮大工は千年先まで考えた仕事をしている。百年なんて短い!」と。

それを受け、スターバックスジャパン創設メンバーである梅澤先生から「アメリカでもファミリービジネスの会社は、7世代先まで考えて経営する」とレクチャーも。

たしかに、私自身も「ワークシフト」と「ライフシフト」を読んだとき、自分の人生だけを考えて、励まされたり、不安になったりしました。視野が狭かったと反省です。

大熊先生から、内山節先生『自由論』の引用がありました。

時間を上手に管理することが目的になり、時間の流れを超越したような創造の楽しさは、少しずつ失われていった。

そんなふうに考えていくと、現代人たちは、自分の一生さえ、時間管理の発想でとらえるようになってきた気さえするのである。

学生時代の時間を無駄なく管理し、定年までの時間を上手に管理し、そのことによって老後の時間を破綻しないように管理する。それが、かしこい人生だとでもいうように。

そして、私たちは、永遠に続く時間の自己管理計画をつくり、その計画に追われるようになった。

翌日に「タイムマネジメント講座」を行う身としては、非常に耳の痛い話し。まさに、そうした時間の無駄ない管理、上手な管理の内容で行うのでした。

内山先生の著書を読んでから臨みます。・・授業後、ジュンク堂に寄って買い求めました。

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