逗子市長選挙は12月16日。安心を求めるなら。変化を望むなら。

「逗子ライフ」のブログ名ながら、このところ逗子の話題を取り上げておりませんでした。また、政治的な話題は避けて通っておりました。

しかし、かりそめにも、Zushi.Life のドメインを使っている身として、この話題は取り上げないわけにいかないのです。

12月16日(日)逗子市長選挙!

選挙が近づき、JR逗子駅前の街頭演説やポスティングなど連日行われ、逗子の界隈で話題になってきた感があります。

現在の候補者は、現職市長・平井竜一氏と、株式会社キリガヤ代表取締役・桐ヶ谷覚氏のお二人。ともに逗子で抜群の知名度を誇る人物です。

まず、平井氏について。
*下画像は「地球市民-平井竜一 公式サイト」より転載

私は昨年度まで非常勤特別職を四年間務め、一般市民よりも身近な形で平井氏と接してきました。現市長と接するなかで常に感じたのは、バランス感覚に優れている印象です。まちづくりトークなどで急にマイクを振っても、必ず的確な回答を返してくれる安定感がありました。

逗子の市政について、誰よりも精通していることは間違いありません。国や県の交付金情報に詳しく、市長がいち早く情報をキャッチして開始された事業が幾つもあります。

政策形成能力はもちろん、記憶力が抜群です。市長ミーティングでは、数年前に出会った人との会話内容など担当の職員が忘れていても、市長はしっかり覚えていることがよくありました。

市民が集まる場に積極的に出かけ、気さくに交流し、老若男女を問わず傾聴される親しみのある市長です。さらに、市民から陳情を受けてもその場で勝手に物事を決めることがなく、部下(職員)の立場としては安心して仕事に取り組めるボスでした。

平井氏について特筆すべきは、彼の口から人の悪口を聞いたことがないことです。たまにお酒の入る場も同席しましたが、酒宴の席でも言動が乱れることはありません。

以前に読んだ本で「政治家に必要な条件は、いばらない人、うそをつかない人、夢のある人」とあったのですが(佐々木信夫著『地方議員』PHP新書)、平井氏はまさに条件に当てはまる人物だと私は思いました。


一方の桐ヶ谷氏について。
*下画像は「逗子のチャンス。桐ヶ谷さとる 公式ホームページ」より転載

逗子を代表する企業を率いる社長であり、キリガヤさんにお世話になった方は逗子に多いと思います。私の自宅の庭もキリガヤさんに造園いただきました。毎年夏に催されるキリガヤ祭は沢山の市民が参加します。

市長選に出馬表明される以前から桐ヶ谷氏の逗子への貢献は大きく、逗子市商工会会長、逗子市観光協会会長などを歴任されました。それら要職の立場を大いに発揮し、例えば「生ごみ処理機・バクテリアdeキエーロ」の普及では行政とのコラボで大いに尽力されました。

ちなみに、キエーロは陸前高田の木材を使用しています。東北の被災地支援にも情熱をかけて取り組んでいらっしゃる人情家です。

さらに桐ヶ谷氏の特筆すべき功績に、今年の逗子海岸花火大会の実現が挙げられます。花火大会は逗子市の緊縮財政で開催の危機に陥ったのですが、桐ヶ谷氏が音頭を取ったおかげで実現できました。

私も花火大会実行委員メンバーの末席にいて様子を見ていたのですが、花火大会は反対意見が多く四面楚歌の状態だったなかで、断固として理想を通した桐ヶ谷氏のリーダーシップは天晴れ!でした。

なお蛇足な情報ですが、逗子市民の生活にいまや欠かせない存在の「オーケーストア」の場所は、キリガヤの前社屋があった所です。桐ヶ谷氏はオーケー逗子店の大家さん。・・だから何?の話題ですが。


さて、一騎打ちで迎えるであろう逗子市長選挙。

逗子の未来を決する選挙を控え、12月5日のお昼と夜に別企画で、公開討論会が行われました。

お昼の部は他用が被って参加できず断念でしたが、陰ながら応援しておりました。夜の部は遅刻して参加することができました。

ともにライブ中継され、録画でも見ることができます。

動画で、夜の部で遅刻した部分と、出れなかったお昼の会の全編を視聴しました。

昼・夜ともにコーディネーターの議事進行が巧みで、両候補者の主義主張を上手に引き出し、集中した議論がなされていた、質の高い討論会だったと思います。

本来ならここで議論された内容をつまびらかにしたいところですが、テーマが多岐にわたり、それらをまとめる能力が私には不足しています。

それぞれの候補者が掲げる政策の内容に関しては、公開討論会の動画をご覧いただくか、各々が制作されるチラシ・リーフレットをご覧いただくのがよいと思います。

平井竜一 公式サイト

桐ヶ谷さとる 公式ホームページ

一つ言えるのは、逗子市が抱える課題の認識や今後の方向性について、両候補者の主張は似通っている点です。高齢化が進み、産業が乏しい人口5万8千人の小さな自治体ができること、しかも財政難に陥ったなかで打てる手は限られる為でしょう。

公開討論会では、逗子の最重要課題に「教育」と「高齢者」を両候補とも掲げた一方で、相違点も浮き彫りになりました。大きなところでは次になります。

◇平井氏 総合病院の誘致を自身の集大成として全力を注ぐ。

◆桐ヶ谷氏 企業誘致や観光などで税収増にも情熱を傾ける。


平井氏は、市長として十二年間、市議時代から含めると二十年間と長きにわたって逗子の市政で積み重ねてきた実績が、有権者に対して何よりの説得材料となるでしょう。

しかし、昨年度から始まった緊急財政対策によって百以上の事業を廃止・休止し、補助金をなくしたことで、あらゆる箇所で行政サービスが低下しました。その印象はまだ鮮明で、多くの市民から失点と映ります。反面、緊急事態だからこそ、市政に熟知したリーダーの舵取りを必要とする場面ともいえます。

かたや、桐ヶ谷氏が立候補すると初めて聞いたときに、私が懸念したことがありました。「桐ヶ谷さんは商業や観光は強いかもしれないけれど、子育てや福祉分野で経験が浅い。その点で現職の市長には敵わない」と感じたのでした。

そうした心配をよそに、桐ヶ谷氏は立候補を表明されてから様々な市民とミニ集会を数十回と行い、とりわけ子育て中の母親や高齢者の方々の話しに耳を傾けてこられました。公開討論会では子育て支援と高齢者福祉について自信に溢れた語り口で述べられており、私の懸念は払拭されました。この数ヶ月で相当に勉強されており、本気度や覚悟が伝わってきます。

さらに、桐ヶ谷氏が公開討論会の場で際立っていたのは、子育て施設の新設など新事業の提案をいくつも出されたことでした。逗子市を変革する意欲を感じました。

一方、平井氏から新たな提案はとくにありません(*追記: 平井市長が「小児医療の助成枠を中学生まで拡大する提案をされていた」と指摘があり訂正します)。12年間の平井市政で様々な取り組みをすでに成し遂げており、残すは総合病院のみ。新味に欠ける印象は正直ありました。

以下、あくまで、私個人の見立てにすぎないのですが、
今回の逗子市長選挙の投票基準を一言で表すと、

安心を求めるなら
平井竜一氏

変化を望むなら
桐ヶ谷さとる氏

といったところでしょうか。

公開討論会でお二人の主義主張を確認し、私は投票する人を決めました。どちらにしたかは、内緒です。

投票日は逗子にいないので、期日前投票しようっと。


今週土曜、12月8日には「教育、子育て」に特化した公開討論会が行われます。
https://www.facebook.com/events/362069284366518/

市長候補者の話しを間近に聞けるのは、コンパクトなサイズである街の良さです。

又、お二人とも人格者なので、選挙でよくある批判合戦のネガティブキャンペーンにならないところも素晴らしい。

土曜も他用あって参加できないのですが、動画中継をみたいと思います。公開討論会の場で、ヤジではなく赤ちゃんの声が聞こえてくるところも、逗子らしさです。


(12月1日追記)
教育・子育てリミテッドで行われた公開討論会の動画がYOUTUBEにアップされました。
子育て世代の逗子市民に必聴です。

上記討論会の逐語録もアップされました。
一万千五百字!の文字起こし。
視聴するお時間のない方はこちらをご覧ください!

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