川島さんイクボス講演@横浜8月29日午後〜神奈川なでしこブランドセミナー

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都内での仕事を早めにあがって、保育園に早めのお迎え。次女が「自転車の練習がしたい」と言うので、近くの公園までサイクルツーリング。

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子育ては期間限定。こんなひとときを子どもと過ごせるのは、ほんの数年。大事にしたい時間です。

とはいえ、日常的にこうした過ごし方をするのは、多くのサラリーマンにとっては難しい話と思います。17時に定時退社できたとしても、通勤電車に揺られて18時に帰宅できるのがやっと。

北欧の国では、夕方16時に退社する父親の姿が当たり前の光景と聞いたことがあります。フィンランドやノルウェーのパパたちは、子育てや家族の時間を満喫できていいですね。

日本のお父さん、がんばってます。でも、こんなにがんばってるのに、労働生産性で先進国最低レベルというのは何かおかしい。ノルウエーと比較すると日本は5割程度の生産性しかないなんて、根本的なところで日本の働き方が間違っていると直感します。(下表は日本生産性本部のWEBサイトより転載)

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そんな日本でも、潮目が変わってきた予兆があります。「イクボス」を積極的に推す企業が急増しているからです。イクボスの定義は下記のとおり。

「イクボス」とは、職場で共に働く部下・スタッフのワークライフバランス(仕事と生活の両立)を考え、その人のキャリアと人生を応援しながら、組織の業績も結果を出しつつ、自らも仕事と私生活を楽しむことができる上司(経営者・管理職)のことを指します(対象は男性管理職に限らず、増えるであろう女性管理職も)。

イクボスは、部下とボス自身のライフ充実を求めるだけでなく業績達成も果たしてこそ本領発揮。ワーキングファザー&マザーが子育ての時間も満喫しつつ、生産性の高い働き方を実現する鍵は「イクボス」にあります。

ここから宣伝。8月29日(月)午後、横浜で、元祖イクボス・川島高之さんによるイクボス講演があります。主催は神奈川県。私も申込みました。
http://www.pref.kanagawa.jp/evt/p1050475.html

イクボスの真髄を味わってみたい方は、ぜひ川島さんの講演へ。当日の夜は表参道で、FJフォーラム「ゾンビな夫婦にならないために(←私が勝手につけた名称です)」もあります。ハシゴ参加、いかがですか?

かながわなでしこブランドセミナー

日時:平成28年8月29日(月曜日) 14:00から16:00
場所:崎陽軒本店 6階 会議室1号室
(横浜市西区高島2-13-12、横浜駅東口から徒歩約3分)
内容

1 基調講演「女性が活躍できる職場、そして上司」 -イクボス式マネジメントとは-

講師:川島高之氏(NPO法人ファザーリング・ジャパン 理事、株式会社 K & Partners 代表取締役)

2 パネルディスカッション

パネラー:川島高之氏(同上)
小嶋美代子氏(株式会社日立ソリューションズ ダイバーシティ推進センタ長)
※神奈川なでしこブランド第1回認定商品開発企業
澁谷耕一氏(神奈川県政策顧問)

⭐︎詳細および申込は下記URLから
http://www.pref.kanagawa.jp/evt/p1050475.html


神奈川県のホームページに川島さんの寄稿が載りました。以下、転載しますね。

イクボスで、業績と笑顔が共にアップ!

掲載日:2016年8月23日

「イクボス」という言葉をご存じでしょうか?

イクボスとは、次の3つを満たす上司・管理職・経営者のことです。

1部下が、子育てや介護など大切にしている私生活の時間を取れるように配慮する。
2自らも私生活を満喫し、ワーク・ライフ・バランスな人生を送っている。
3組織の成果達成に、強い責任感を持っている。

私が理事をしているNPO法人ファザーリング・ジャパンが、2年前にイクボスを世に出したところ、瞬く間に全国に広がり、大手を中心に数百社が「イクボス企業同盟」に加入し、19人の県知事など100人を超える行政トップがイクボス宣言をしています。神奈川県でも、黒岩知事と全幹部がイクボス宣言をし、知事自ら出演のイクボス動画も作成と、全国的に注目されています。

ところで、今なぜイクボス的な管理職が必要とされるのでしょうか?

それは、若い世代は女性の勤務や男性の家事・育児に抵抗がありません。また地域活動、社会貢献、勉強、趣味、親の介護、子の看護、自身の傷病などにより、働く時間や場所に制約のある働き方をしている人、つまり「制約社員」が急増しています。しかし、経営者や上司の固定化した価値観・仕事のやり方・男女の役割意識が、ワーク・ライフ・バランス・脱“長時間労働”・女性の社会活躍・男性の家庭や地域活躍の妨げとなり、制約社員の意欲減退、出産や介護離職者の増加、ひいては組織の競争力低下につながっているのです。だから、イクボスの存在が全ての組織に求められているのです。

大切な私生活と職場での仕事を両立させている人から度々耳にするのが、「上司の意識が変わらない限り、両立を続けるのは難しい」ということです。つまり、社内には休暇制度があるが取れる雰囲気ではない、長く働いている方が高く評価される、上司より先に帰りづらいなどで、多くの両立社員が苦労しているというのが実態です。

実は私が、前述したイクボスの3つの定義と、次号で説明するイクボス10カ条(上司の心得)を作りました。これは、私が総合商社の管理職時代と、今年6月に退任した上場企業の社長をしていた中で、心がけてきたことをそのまま列挙したものです。イクボスをやってきたおかげでその会社では、社員の笑顔があふれ、私自身も私生活を満喫できました。そのうえ、3年間で利益は8割増、時価総額は2倍、残業は1/4、社員満足度調査の結果は過去最高を更新という、まさに「三方よし」でした。

私の会社以外にも、このような事例は多数見られます。ではなぜ、イクボスやワーク・ライフ・バランスと業績は、比例するのでしょうか?理由は3つあります。

1つ目は、部下や上司の「個人力」が高まるからです。
仕事以外の人々と接し様々な経験をすることで、視野や人脈が広がり、多様性や柔軟性が身に付き、コミュニケーション能力や経営能力などが高まります。また、仕事時間を濃縮し生産性を高めていく過程で、効率的で段取り上手になり、「1回で決めるぞ」という気迫も身に付きます。更に私生活の充実で、働く意欲が高まり精神が安定し仕事への集中力が向上します。

2つ目は、組織力が高まるからです。
優秀な社員が集まり易くなり、会社の知名度や信用力も高まります。引継ぎにより業務の見直しと属人化の回避になり、脱“モノカルチャー”でイノベーションな組織になります。お互い様の精神でチームワークが向上し、コミュニケーションも活性化します。更に多能工の社員が増え、不平不満を言う社員が減ります。

3つ目は、組織のリスクが軽減するからです。
部下のメンタル不全や労災リスク、ブラック企業と流布されるリスク、隠ぺいや不正などのリスク、事故の発生率、離職率、人件費の上昇リスクなどが軽減するのです。

イクボスやワーク・ライフ・バランスは、まさに「経営戦略のど真ん中」、「組織の成果を高めるために必要なこと」だと言っても過言はないでしょう。次号では、具体的な上司の心得などについてお話しします。

(執筆:NPO法人ファザーリング・ジャパン理事 川島 高之 氏

神奈川県は「イクボス動画」を作っています。こちらも川島さんの監修が入ってます。
 

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