自治体職員研修のラストで、私が毎回伝える決めセリフがあります。
笑っている向夢員になろう!
受講者の職員みなさん、毎回ドン引きします。
最近、新たな決め台詞を発するようになりました。
最大の税金の無駄遣いは、職員の力が存分に発揮できないことである!
このセリフは、受講生のほとんどがうなづいてくれます。
多くの職員は、思う存分に仕事がしたいと思っているのです。でも、なかなかそうはできない(させてもらえない)実態があるわけです。
職員みなさん、採用試験では夢や希望を語り、「地域のために、住民みなさんに喜んでもらえる仕事がしたい!」と誓って入職されたはず(きっと)。
しかし、役所の仕事は住民からすれば「やって当たり前」です。やるのが当然なので、地域の為に精を尽くしても感謝されることはなく、逆にやれていないことに対して怒られる。そんな因果な職業です。
さらに、最初は意欲にあふれていた職員も、庁内の意思決定の遅さや、理不尽な上層部の判断に地団駄を踏み、法令による様々な制約にがんじがらめられ、地域団体や議員さんとは合理的な話し合いが成り立たず、個別の苦情対応に追われているうちに、公僕という使命の重さは増す一方で、かつてあった(はずの)志はしぼんでしまいました。
怒られないためには何もしないのが一番よ。
そんな処世術を嘯いて出世している上司をみているうちに、自分から波風を立てるようなことは止めておいた方がいいのかな・・。つい、そんなことを思ってしまう組織風土が、役所にあるような気がします。・・民間でも重厚長大な組織では往々にありがちですが。
役所が行うべき働き方改革は、職員が元々もっている志を、存分に発揮することのできる仕事環境を整えていくことではないか。私はそう思っています。
もとより、職員みなさんは採用試験で選りすぐられた人材です。その有能な人材は、私たちがお金をだして(税金で)仕事をしているのだから、その持てるポテンシャルを最大限に発揮してもらえないのは勿体無い。
そんな発想を、市民は(議員さんも)持っていかれるとよいと思うのでした。
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