残業アンケート調査第二弾!「残業と削減理由に関する調査」結果

アンケートご協力のお願いをしていました「残業と削減理由に関する調査」の結果をまとめました。

今回に先んじて、連休前に「残業とライフ行動に関する調査」を実施しました。こちらは「残業が減ると男性は家事育児するのか」を検証すべく行った調査で、以下のことが分かりました。

残業が減ると男性が家事育児するとは言い切れないが、
残業のない日に家事育児している男性は結構いる。

上記の考察とは別に、興味深い結果が出ました。

「残業が減りましたか?」の質問に対し「はい」4割、「いいえ」3分の1、「どちらともいえない」 4分の1と回答が分かれたことです。

残業が減った人と減らなかった人の違いは何か?

残業が減った理由は何か? について好奇心が湧きました。

そこで、追加調査を行いました。質問は次の4つで、46名の回答がありました。

Q1.この半年間で、残業が減りましたか?
Q2.(残業が減った方)残業が減った理由は何ですか?
Q3.(残業が減らなかった方)残業が減らなかった理由は何ですか?
Q4. 残業を減らすためのアイデアや具体策があればご記入ください(自由回答)

これまた興味深い結果がでました。

まずは、Q1の「残業が減りましたか?」の質問から。

「はい(残業が減った)」「いいえ(残業が減らなかった)」「残業のない働き方 をしている」がほぼ同数の回答となりました。
✳︎「どちらともいえない」を選んだ2名は残業が減らない状況について記述しており、内容的に「いいえ」に含めてよいと思われます。すると、残業が減らなかった人は15名。

「残業が減った人」と「もともと残業をしていない人」、すなわち「残業を前提にしない人」が過半を占めました。もはや残業大国ニッポンではなくなったのか。少なくとも、働き方改革が進んでいる手応えを感じます。(もちろん回答数が少ないため、明確なことは何一つ言えないのですが)

「残業が減った人」と「減らなかった人」の違いは何かについて。職業が関わっているのでは?と仮説を立てました。一般的な印象として、企業人の残業が多く、公務員は少なく、派遣・フリーターとフリーランスは残業なし。

職業別で抽出した結果、次のようになりました。

こちらもサンプルが少ないので確定的なことは何も言えないのですが、会社員や公務員も残業を減らしている人が多いです。職業が決定要因ではなさそうです。

「残業が減った理由」と「減らなかった理由」を対比することで、差異がみえてきました。カテゴリー別にまとめたものが次になります。

◆「残業が減った理由(複数回答)」カテゴリー別

◆「残業が減らなかった理由(複数回答)」カテゴリー別

結果(これもサンプル数が少なくて言い切れないですが)、残業が減った人は「働き方」を意識し、かつ「会社」も残業削減に取り組んでおり、「私用」「家事育児」などプライベートが充実している。逆に、減らなかった人は「仕事の量」が多すぎる。やはり、ワークライフバランスが両者の差を生む要因と見てとれました。

そして、前回調査で反省がありました。それは、「残念しない日に家事する父親が9割」という偏った結果が出たことです。客観的に考えて、世の中の父親の9割が家事をしているとは思えません。

これは、サンプルに偏りがあった(回答者の大半がファザーリング・ジャパンのパパたち)のと、私が「父親は残業しないで家事育児してるよね」といったメッセージとともにアンケート協力を呼びかけたことで回答を誘導させた為と思われました。

そのため、今回はサンプルの偏りが反映されない質問にするのと、私の本意を表明しないでアンケート協力を呼びかけました。この調査の本意とは何か。私が一番知りたかったのは、次の点でした。

残業が減った理由が「会社に言われて」なのか、「自分の意思」なのか

長時間労働削減の鍵はトップダウンであることは間違いありません。でも、トップダウンで強制的にやらされると、いきいきと働く状態になりません。できうれば、「会社がうるさいから残業しなくなった」ではなく、「個人の意思で働き方を変えた」のであればいいな、と。働き方改革はやらされ感ではなく、前向きな意欲をもって進みたい。

調査の結果、「時間生産性を意識した働き方をした」が残業が減った理由のトップとなりました。私が望んでいた結果でした。この調査結果を励みに、今後、イクボス研修でボトムアップの働き方改革を訴えてまいります。

以下、自由回答で記入いただいたものを転記します。

「残業を減らすためのアイデアや具体策」 自由回答
• 1、人員増 2、会社として残業をしなくてすむような仕組み、体制 3、法的規制
• 事務系の仕事であれば、一定期間で課内で業務がえをしたり、サブをつけるなどして、不必要な業務の属人化をなくす。
• チームメンバーで早く帰れるにはどうしたら良いか、アイデアを出して、試行⇒実現を繰り返す。
• 会社の方針として、残業削減
• 仕事の成果を明確にする。やらないことを決める。最も大切なことを意識化する。
• 18時以降、デスクにいる場合はその理由を所属長に説明し、所属長が納得した場合のみ許可するようにしたら結構効き目がありました。 平川市@齊藤望
• 仕事の優先順位の確認。待つ仕事を減らす(待たずに判断できるか上司に確認をとる、待つ必要がある仕事は上司にゆだねる、自分でやろうとしない)
• やらなくてはいけないことのリスト化。奥さんとスマホアプリのカレンダーで家庭と仕事のスケジュールを共有しておくと、必然と仕事も効率よく出来るようになってきた。
• 残業は減らないかもしれないが、会社以外での仕事の仕方を考えることで、家族との時間は増えるかもしれない。全職種に対応はできないだろうが、会社でないとできない仕事と会社でなくてもできる仕事を切り分ける。かつ、そこにしっかりと対価を払うこと。
• 取引先に理解を得て、共同で残業削減に取組む。イクボスの考え方を体現する上級管理職
を育成する。部門タイムマネジメントを評価軸に入れる。その評価が低いライン管理職は、その役席から外す。会議を1/8にする。社内向け資料を簡素化する。申請系は全て電子化する。メールはシンプルにする。残業代ありきで生活設計をしている人への対策を講ずる。定額制の導入。無理無茶な納期の依頼を断る勇気をもつ。
• 個人的な意見ですが やはり会社にいて、忖度する文化がなくならないと、会社を出れないように思います。退社が最後になったらペナルティーとか。人事が部署ごとの残菊をカウントし始めて、その評価をトップ〈部長〉の評価に入れたら、残菊一気に減りました。業績もそれほど変わりません。
• 残業を減らしたら報酬(インセンティブ)が働く仕組み(制度)。
• 1週間、1ヶ月、1年レベルで業務とプライベートを計画する。ピークの時間(通勤ラッシュ、ランチラッシュなど)を回避するために早起きして生活時間をずらし、集中したり考えたりするための時間を創出する。チームでノウハウを共有し自分にしかできない仕事をなくす。
• 残業はしないという意思と周囲への公言。
• フリーランスでも、チーム体制を構築する
• 評価を変える(部署、チームで残業するとペナルティを貸す)
• 会議、打ち合わせ、上司への相談は早い時間に行うことを徹底させる。管理職たちが時間外には仕事をなるべくさせないようにするという強い気持ちを持つこと。←これが難しい。うちの部署は忙しくて、突発事項も多いところだから仕方ないと思い込んでいる。
• 業務の見直し、会議の削減、社内資料の簡素化、定時退社の徹底、生産性を評価する評価制度
• 家族形態を会社へ報告し、上司、同僚に理解と協力をいただき定時に退社している。
• やはり雇用促進じゃないでしょうか。
• 定時付近に会社に残らないスケジュールを組む(夕方の打ち合わせや勉強会などに参加、直帰する)
帰る時間を宣言する(社内共有スケジュールに「帰宅」の予定を入れる)/相手によってはクライアントへも宣言する
• ドイツに住んで、現地企業で働いているのですが、こちらでは残業がないです。というのも、残業した超過労働時間は、別の日に休みとしてとる仕組みとなっており、基本的には残業代として清算されません。いかに残業代として支払わないかということを考えるのはいかがでしょうか?
• 現在やっている業務の見える化と見直し。「それ本当に必要?」「もっといいやり方ない?」を考えて、自分自身もメンバーも動くように心がけています。あとメンバーから出た改善案を「慣習的にこうやってるから」で否定しないように気をつけています。
• 就業規則と労基法をしっかり確認。理論武装したら、意識を固めて実行あるのみ。アイツはそういう奴だから、と周囲に認識させれば、もう無駄な残業なんてしなくて大丈夫です。
• 日本の働き方が変わらないと無理でしょうが打開策が見つかりません。昔に比べ育児時間などが認められ、働きやすくはなってきているものの、他の国からすれば、育児をしつつ働くのにはとても条件の悪い国に変わりはありません。独自の打開策…認識を変える方法があればと思います。
• 人を増やして、一人当たりの業務量を減らす。業務を減らして、一人当たりの業務量を減らす。
• 経営陣が勝手に仕事をつくらない→彼らの成果のために何かやらねば、という思いが余計な仕事をつくる。ライフ評価指標orハイブリッド人生評価指標を人事に組み込む→各人のプライベートの頑張りを認める文化をつくる。
• 転職をする
• 誰でも同じ仕事ができるためのスキルアップをする。効率化のためのIT化。とにかく時間を意識して作業をすること。
• 24時間サービスの禁止・・24時間働けますか時代のサービスを禁止することで夜きちんと寝る街にする。人がいない時間帯にしかできない仕事は深夜から仕事を始めるが、これにより夕方や夜から始めることができる。公務に付随する仕事で民間に委託する分も深夜帯の作業を禁止する。(公務員は残業ができない理由で帰るが、それが民間の委託会社につけとして回るため)
• 残業を減らすモチベーションを維持する工夫(毎日見るところに、定時退社や帰ってからやる家事育児を記載するなど)
• 短い時間に集中力をあげて取り組む
• 気合

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