いま話題の「こども食堂」が逗子でも始まりました♪

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「こども食堂」って聞いたことがありますか? いま全国各地で「こども食堂」を開設する動きが起きており、ネットワーク化が始まっています。(→WEBサイト「こども食堂ネットワーク」をご参照

逗子でも、こども食堂を始められたらいいな、と思っていたら、先週金曜に発行のタウンニュース逗子・葉山版で「広がれ『子ども食堂』」の記事を発見。「ずし子ども0円食堂プロジェクト」がすでに立ち上がっていました。

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プロジェクト代表の草柳さんは逗子市子ども・子育て会議の委員でご一緒で、よく知っている方です。民生委員・児童委員の会合でたびたびお会いし、食生活改善推進団体「若宮会」の活動もされていて、パワフル&ハートウォーミングな心の持ち主。子ども食堂のリーダーに、まさにうってつけの人財でした。

6月29日実施のチラシを見つけ、会場の沼間コミュニティセンターへと向かいました。調理室では、ボランティアの皆さんが手際よく準備されていました。私もカボチャを切ったり、少しだけお手伝いしました。・・エプロン持参すればよかった。

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今夜のメニューはカレーライス。4つの大鍋で作りました。炊飯ジャーもフル稼働。

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食事が始まるのを待つ間、子どもたちは別室でトランプ、折り紙、ボードゲーム、携帯ゲームなど、それぞれ過ごします。私は時間と力を持て余した男の子たちのお相手を少々。・・今度いくときは遊び道具を持参しようと。

そして予定時刻どおり、17時30分に「いただきます」。その後も続々と親子がやってきて、50名以上の参加になりました。(写真はぼかしをいれています)

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小学生低学年から高学年、幼児を連れた親子など、地域の人たちが一緒に食卓を囲みました。みんな「おいしい!」と口にしながらカレーライスを食べました。

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こども食堂は「孤食」や「子どもの貧困」の問題を解消することを狙って始めるケースが多いようです。でも実際にやってみると、集まっているのは普通の子どもたちで、貧困家庭なのかどうかは見た目で全く判別できません。

それは、治部れんげさんがレポートで描かれていた情景と同じでした。
東洋経済オンライン「想像と違った!『こども食堂』の本当の意義」

経済的な理由から、家で満足な食事を取れない子どもに暖かい食事を提供する――。趣旨に賛同した地域のボランティアや子育て支援などに携わる大人が運営に参加し、こども食堂は社会運動のトレンドになりつつある。

ただし、実際にこども食堂を運営する人、現場を見た人はイメージとのギャップを指摘する。「貧困家庭の子どもがどのくらい、来ているか分からない」「困っている親子というより、安く健康的な食事ができるから来ている普通の親子が多い」……。

大上段の目的をふりかざして「これって、子どもの貧困対策に本当に効果があるの?」と問われると、ちょっとツライものがあります。けれど、私はこの制約のない自由な雰囲気がむしろいいんじゃないか、と思ったりします。

私が子どもの頃、お隣のうちに行って夕ご飯を食べたり、近隣の家同士でよく集まったり、放課後の遊び相手は近所のお兄さんや同級生だったり、近所に住む人同士がお互いに支えあっていたのを思い出します。子どもだった私にも「近所という地域」が、自分の居場所として確かに感じられていました。

昔は良かった、というノスタルジーを訴えたいわけではありません。

「地域」が子どもたちの居場所になり、「地域」で子どもたちの育ちを支え合えたら素晴らしい、と私は普段から考えています。でも、家庭環境と地域の状況が昔とまるで違うので、自ら能動的に地域に働きかけ、仕掛けなければ、「地域で子育て」には決してなりません。

そんなことを思うなかで、「食事」というコンテンツは物凄い威力がありました。カレーを食べているときみんな笑顔でニコニコしていて、食事を待っている間のワクワクした表情がこれまた良かった。

こども食堂は、地域の人たちが自然と支え合う気持ちになれる場でした。又、食卓には加わっていなかったですが、地元の自治会の長老方々や校長先生も見に来られ、寄付を置いていかれました。

是非これは続けてほしい!続けたい!!ところなのですが、ボランティア有志で運営されているため、寄付など金品物資のサポートがないと続けられません。志を同じくする仲間を募りたいところです。

「逗子市内の各所でも子ども食堂を行いたい」と草柳さんがおっしゃっていました。各地で、無理のない範囲で、広がっていくといいなー、と。

最後にもう一度、治部れんげさんの続編レポート「こども食堂で考える、貧困対策に必要なこと」から転載します。NPO法人いわてリンクル理事長・山屋理恵さんの言葉に、うなづくことしきりなのでした。

こども食堂を開く時『困っている人やお金がない人は来てください』と言ったら、絶対に来ないでしょう。また、そんな情報も届かないかもしれません。特にひとり親の方々は支援や制度、人や地域とつながる時間の余裕が全くありません。

問題はお金だけでなく「時間」と「つながり」の困窮による孤立です。子ども食堂の意味は“単に子どもがご飯を食べる場所”ではありません。

子どもも大人も社会的孤立の状態にあって得られない情報や、支援、制度利用、つながりを得られる場が必要です。日中は行政と学校というセーフティネットがあります。もうひとつ、地域が「生きること」を支える役割を果たせるようになってほしい。

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