卒論テーマは「逗子モデル」〜筑波大4年生の森さんが完成した卒業論文を届けにきてくれました

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逗子の市民団体の卒論研究をされていた筑波大4年生の森さんから、昨年秋にインタビューを受けました。卒論が完成したとのことで、市役所へ届けに来てくれました。

3万8千字の力作です。以下、森さんご本人の許可を得たうえで、卒論の一部を写真を紹介します。

まずは目次から。

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卒論テーマは「逗子モデル」。定義は下記になります。(アンダーラインは私が付けました)

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逗子モデルを「すべての市民に地域に対する当事者意識を持たせ、市民社会力を高めることで、行政(政府)、企業・商工会(産業界)、市民・市民活動団体(市民社会)の3セクターで地域の課題に対する解決策を協働して意思決定する仕組み」と定義づける。

行政、企業・商工会、市民・市民活動団体の3セクターが地域の課題に対して協働して意思決定を行う逗子モデルは、ローカル・ガバナンスに通ずるものがある。逗子モデルの本質を紐解くことは、ローカル・ガバナンスに新たな視座を与えるものであると考えている。

図で表すと、このように。

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逗子モデルの鍵は三つ、とのこと。(蛍光ペンの文字は私の落書きです)

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1つ目が市民協働コーディネーターや協業事業提案制度のような制度づくり、2つ目が行政、企業・商工会、市民・市民活動団体の3セクターが話し合える場づくり、3つ目が自治体の境界にこだわらない人口5万人前後のコミュニティの形成である。

市民協働コーディネーターについても深い考察があり。

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特に、市民協働コーディネーターの存在は逗子モデルの要である。行政と市民・市民活動団体とが双方向的に議論し合える洗練されたワークショップを、市民協働コーディネーターがファシリテーションすることで、地域の課題に対するより良い解決策を導き出せるとともに、行政と市民・市民活動団体の相互の理解にもつながる。

また、行政側と市民側といった立場でつなげるのではなく、行政の職員と市民といった人でつなげることで、互いに人脈が広がる。人脈が広がることで市民は、行政や他の市民も巻き込んだ市民活動を行える可能性が広がる。行政も市民の生の声を聴きやすくなり、より市民のニーズに沿った行政サービスの手助けとなるだろう。(中略)

逗子市は市民協働コーディネーターを非常勤ながら市の職員として採用しており、いわば行政に内部化されている。この内部化こそが最も重要であり、行政に内部化された市民協働コーディネーターがいることで逗子モデルは完成に近づくだろう。

卒論の最後は、高らかなフレーズが謳われていました。

逗子モデルが「21世紀の民主主義」とまで言われるように

勉強になります。「逗子モデル」の完成をめざし、励みマッスル。

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